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端午の節句、長崎県のご当地和菓子「鯉菓子」がリアルすぎる!

      2017/03/30

その昔、長崎県は日本の貿易窓口であったことから南蛮貿易や中国との交流が盛んであり、多くの異国文化が入ってきました。
特に、オランダや中国から伝わったお菓子は、長崎で独自の発展をしながら定着していくことになり、カステラはその代表的なお菓子になります。
そして「鯉菓子」もその1つであり、5月5日の「端午の節句」に祝い菓子として食べたり、初節句のお返しに贈ったりと、昔からある長崎ならではの和菓子なのです。
さらに、本物の鯉のような質感があり、「これ、お菓子なの?」や「食べれるの?」と驚く和菓子でもあります。
今回は、そんな「鯉菓子」について見ていきましょう!

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長崎県の和菓子「鯉菓子」

koigasi
全国的には、端午の節句に「柏餅」や「ちまき」でお祝いをしますが、長崎では「鯉菓子」を食べて、男の子の健やかな成長を祝います。
(※初節句の内祝い(お返し)として定番です。)
ちなみに、長崎では桃の節句のひな祭りに「桃カステラ」を食べるというオリジナルな風習があります。

「鯉菓子」は、力強く泳ぐ鯉の姿を形にしており、可愛くデフォルメされているものの、質感(ウロコの模様やテカリ具合)が超リアルです。
大きさは約25~30cmもあり、持ち上げた時の重量感やクッタリ感が本物ぽくて、何とも言えない気持ちになります。

では、どのようにして作っているのでしょうか?

鯉菓子の作り方

一般的には寒梅粉(かんばいこ)を使った練り切りの中に「あんこ」を入れ棒状に伸ばした後、鯉の木型に入れて形にします。
木型から外し鯉の形になったものに、色を付け、最後に溶かした寒天を塗れば、テカテカに光るリアルな「鯉菓子」の出来上がりです!
(※お店によって、寒梅粉の代わりに求肥を使ったり、こだわりの材料を使うことで、その店独自の味を作り出しています。)
中に入れる「あんこ」は、黒い真鯉用には黒あんを、赤い緋鯉用には白あんを使っている場合が多いとのことです。

鯉菓子の食べ方は?

大きさが約30cmにもなる巨大な「鯉菓子」を、長崎県民の方はどうやって食べているのでしょうか?
元気なお子さんは、頭から「がぶり」と食べたりする場合もありますが、通常は、約2cm幅の輪切りにしてから食べます。
魚のさばき方でいうと「筒切り」ですね。
(ちょっと可哀想な気がしますが…)
初めての場合、切るだけでも躊躇する人もいるのだとか(笑)
お味は上品な甘さが口いっぱいに広がり、渋めのお茶やコーヒーと相性バッチリです!

次に、端午の節句と鯉との関係を紹介しておきます。

どうして端午の節句に鯉菓子を?

急流を上りきった鯉が龍に姿を変えたという中国の伝説があり、鯉は出世のシンボルとなっています。
そんな出世を意味する鯉と江戸時代の庶民の習慣が合わさり、端午の節句に鯉のぼりを揚げることになった訳ですが、この鯉菓子も鯉のぼりと同様に、「男の子の成長と出世」を願い、男の子の節句である5月5日の祝い菓子になりました。

鯉菓子の通販

端午の節句の時期になると、長崎県内のお菓子屋さんの店頭には、色鮮やかで個性豊かな「鯉菓子」が並びます。
長崎県や近郊に住んでいる方でしたら、店頭に行き買うことも出来ますが、遠方の方はお取り寄せするしかないですよね。
そこで鯉菓子を通販している人気あるお店をご紹介しておきます。

鯉菓子で有名な和菓子店

①白水堂
②松貴堂(しょうきどう)
③岩永梅寿軒(いわながばいじゅけん)

この3店舗は、秘密のケンミンショー(日本テレビ系)でも紹介されていました。

最後に

色鮮やかで見てるだけでも楽しくなる鯉菓子ですが、年々、鯉菓子の販売数が減ってきているようです。
その原因として、地方の食文化が衰退してきたことや少子化が進んできていることがあげられます。
今年の端午の節句には「鯉菓子」を注文して、長崎オリジナルの「鯉菓子」が元気いっぱいに泳げるようにを盛り上げていきたいですね!!

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