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土用餅の由来は?土用に食べて暑い夏を乗り切ろう!

      2018/07/02

土用の丑の日(うしのひ)といえば、「うなぎ」を食す!
江戸時代のアイデアマンである平賀源内が、うなぎ屋の宣伝に「夏の土用の丑の日に「う」の付くものを食べれば、夏を元気に過ごせる」という言い伝えを利用したことが始まりといわれています。

土用は、二十四節気の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前の18日間のことをいい、年に4回あることになるのですが、今では夏の土用を指すようになりました。
そして、土用の期間中(18日間)にくる丑の日が「土用の丑の日」となるのです。

ちなみに、2018年の土用の丑の日は、7月20日(金)と8月1日(水)。今年は2回あり、1回目の丑の日を「一の丑」、2回目を「二の丑」といいます。

土用には「うなぎ」を食べる習慣が一般的ですが、うなぎ以外にも「土用餅」を食べる習慣もあります。
今回はこの「土用餅」の由来などを見ていきましょう!

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土用餅とは

土用餅の由来
土用餅とは、土用に食べる「あんころ餅」のことで、お餅の外側を小豆餡(あずきあん)で包んだ和菓子になります。
お味は、モチっとした食感に小豆の上品な甘さが口いっぱいに広がり、素朴な優しさを感じることができます。

あんころ餅の語源には、あんこがお餅を衣の様に包んでいることから「餡衣餅(あんころももち)」と呼ばれ、それが「あんころ餅」になったという説があります。

土用餅の材料

土用餅(あんころ餅)の材料は、お餅には「もち米」を使用し、お餅を包む小豆あんには、「こしあん」を使って舌触りが滑らかなものにしたり、食感を楽しめるように「つぶあん」を使います。
老舗和菓子店では、「あんこ」に店独自の味わいを出していることが多く、口に入れた時の餡の風味や食感、お餅とのマッチングは、さすがといった感じです。

さて、土用餅(あんころ餅)と似ている和菓子に「おはぎ」や「ぼたもち」があります。
これらは、中身をあんこで包むという点では同じなのですが、中身の食材が違っており、中身が完全な餅であれば「あんころ餅」、もち米とうるち米を混ぜたものであれば「おはぎやぼたもち」と区別しているのです。
(※見た目の大きさや形状で、あんころ餅と呼んでいる場合もあります。)

ご自宅でも簡単に作ることが出来ますので、今年の土用には、手作り土用餅にチャレンジしてみるのも良いですね!

土用餅の由来は

その昔、宮中の公家の間では、ガガイモの葉を煮出した汁で練ったお餅をみそ汁に入れ、土用入りの日に食べると暑気あたりしないとされていました。
その習慣が江戸時代の中期になると、お餅を小豆あんで包んだものを土用の入りに食べるようになり、これが土用餅の始まりとなりました。
お餅は力餅(力持ち)、小豆は厄除けの意味があるために、土用餅を食べることで、暑気や厄を払い無病息災で過ごせるといわれています。

ガガイモは、つる性の多年草で日本各地の日当たりのよい山野に生えています。
葉が細長いハート型をしていて、茎や葉を切ると白い汁が出るのが特徴です。
夏には淡紫色の小さな花が咲き、秋に平たくて細長い実を結びます。
ガガイモの種や葉を乾燥させ煎じて服用すれば、疲労回復に効果があるとされています。

土用餅を食べる地域

土用餅(あんころ餅)を土用の入りの日に食べる風習は、関西(京都)や北陸地方(金沢)が中心となり、その他の地域の方には馴染みがないことから知らない方も多いと思います。
(※2018年の土用の入りの日は、7月20日になります)

有名なあんころ餅

全国的に有名な「あんころ餅」を紹介します。
今年の土用は、お取り寄せして銘菓を味わってみてはいかがでしょう!
①新潟県上越地方の「川渡餅」
②石川県白山市の老舗「圓八」のあんころ餅
③三重県伊勢市(伊勢神宮)の「赤福」や「御福餅」
④岡山県倉敷市児島、由加山のあんころ餅

最後にひとこと

夏の土用は、7月20日頃~8月6日頃と非常に暑い時期になります。
昔は、暑い夏を元気に過ごそうと栄養価の高いものを食べる習慣を暮らしの中に取り入れてきました。
そんな先人の思いを感じながら、「土用餅」を味わってみるのも良いかもしれません。
今年は土用餅を食し、厳しい暑さを乗り切りましょう!

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