夏至とは?モヤっとする「昼間が一番長くなる理由」をスッキリさせよう!
2017/05/31
1年で昼間の時間が最も長くなる「夏至」。
夕方の6時を過ぎてもまだ明るく、「ホント日が長くなったなぁ」と感じている人も多いのではないでしょうか。
しかし「夏至はどうして昼の時間が長くなるの?」と聞かれると、「え、え~っと、そういえば、理科の時間に習ったような気がするんだけど…。」とモヤモヤしてしまうことも…。
そんなあなたっ!今日こそ、この疑問をスッキリさせませんか!
ということで今回は、
夏至の意味や昼の時間が最も長くなる理由について見ていきましょう!
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夏至とは
夏至とは、北半球では、昼の時間が1年の中で最も長い日であり、毎年6月21日頃となります。
ちなみに、2017年の夏至は6月21日(水)です。
また夏至は、二十四節気の1つで、その中でも重要な節目になります。
他にも重要な節目として、春分、秋分、冬至があり、4つの節目のことを二至二分(にしにぶん)と呼んでいます。
この二至二分は、昼と夜の長さが関係しており、
夏至…昼の時間が最も長い
秋分…昼と夜の時間が同じ
冬至…夜の時間が最も長い
となる様に、それぞれの日にちを決めているのです。(※北半球での話です)
夏至の決め方
夏至は、一年のうちで「昼の時間が一番長くなる」ように日を決めるのですが、実際には「夏至点」を計算し、その夏至点を太陽が通過する日を夏至としているのです。
「ん?夏至点?」と聞き慣れない言葉が出てきましたね。
さっそく夏至点について見ていきましょう!
夏至点とは
夏至点とは、天球上において「黄道(おうどう)」と「天の赤道」とが一番離れる点になり、赤道座標でいえば、赤偉23.4度、赤経6時(90度)に位置する点です。
この説明では、さっぱり分からないですよね(苦笑)
図を使って説明していきます。
上の図は地球を中心とした天球です。
天球とは、地球(観測者)を中心にして大きな球を描き、その上を星が動くと仮定したものになります。
まず初めに見てもらいたいのが、緑色の線で描いた「黄道」です。
「黄道」は天球上を動く太陽の道筋のことで、言い換えれば、地球から見た太陽の動きになります。
そして、赤色の線で描いている「天の赤道」は、地球の赤道面を拡大し、天球に重なってできる大円のことです。
さて、ここからが重要なポイントです。
「黄道」と「天の赤道」が2点で交わっています。
この交点を分点といい、天の赤道に対して、
・黄道が上から下に交わる点⇒秋分点(図の奥)
(※春分点は基準点になり、夏至点など位置を表すための点でもあります。)
そして、春分点と秋分点のちょうど中間に存在するのが、それぞれ、夏至点(上図右)と冬至点(上図左)になるのです。
夏至点を、赤道座標で表す(青い矢印で指す)と、赤経6時(90度)、赤偉23.4度になり、天の赤道から最も離れた点となります。
このようにして「夏至点」を計算し、その夏至点を太陽が通過する日を「夏至」と決めているのです。
次は、夏至に昼間が最も長くなる理由を見ていきます。
昼間が一番長くなる理由は?
下図は、夏至点での太陽と地球の様子です。
地球の右半分の黄色い部分は、太陽の光が当たり、地球上では日が出ている状態になります。
図を見ると、地球の地軸の傾きによって、北半球では光の当たる部分が多くなっていることが分かると思います。
夏至での地軸は太陽側に最も傾いた状態になるため、ある地点Pが地球の自転により1周すると、A(光の当たる部分)が1年で最も長くなり、B(影の部分)が最も短くなるのです。
これが、夏至での昼間が最も長くなる理由になります。
ここで思い出して欲しいのは、夏至点が「赤経6時、赤緯が23.4度」だったこと。
これは、地球の地軸が23.4度傾いていること(赤緯23.4度)を意味しており、地軸が太陽側に最も傾く日(赤経6時)に、昼間が一番長くなることを表していたのです。
最後にひとこと
地球が太陽の周りを回っていると唱えた、コペルニクスの地動説。
精密な観測器具がない時代に、そんな発見ができるなんて凄いですよね。
今では天文学も進み、実際の目で見えないことも科学的に証明される時代になりました。
そんな時代になっても昔と変わらないことがあるそうです。
それは宇宙(そら)を見上げること。とてもロマンチックな学問ですよね!
今年の夏至には、空を見上げ、太陽と地球の位置関係を感じ取ってみてはいかがでしょう!
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