年中行事情報館

いろいろな行事に関する情報や雑学を紹介しています

2018年の岸和田だんじり祭を見物するならココ!大迫力のおすすめ観覧場所5選!

      2018/09/15

数ある「だんじり祭り」の中でも全国的に有名で、毎年50万人以上もの見物客で賑わう「岸和田だんじり祭」。
大阪府岸和田市で行われている約300年の歴史と伝統がある秋祭りです。
この祭りの醍醐味といえば、勇ましい男たちが全力で「だんじり」をひき、猛スピードで曲がり角を曲がっていく「やりまわし」であり、しばしば、家屋や電柱を破壊してしまうエキサイティングな場面に出くわすこともあります。
せっかく見に行くなら、そんな迫力ある場所で見物したいですよね。
そこで今回は、
岸和田だんじり祭を120%楽しむために、2018年の日程、由来、そしておすすめの見物場所(観覧場所)を見ていきましょう!

スポンサーリンク

岸和田だんじり祭とは

岸和田だんじり祭
岸和田の男たちにとって、岸和田だんじり祭は1年で最も大きなイベントになります。
「だんじり」にすべてをかけている人も多く、中には「死すら覚悟の上」と筋金入りのだんじり漢(おとこ)もいるほどです。
というもの、このお祭りでケガをすることは珍しいことではなく、過去には死亡事故も起こっています。
そんな危険な「だんじり」への熱い思い入れがあるこそ、見る者に感動を与えており、男たちの勇壮な姿から「自分も頑張ろう!」という気持ちになる人も多いそうです。

さて、岸和田だんじり祭りは、大きく分けると2ヵ所で行われており、
・岸和田地区
・春木地区
で開催されています。
「どちらの地区が良いの?」との声を聞きますが、お祭りの雰囲気を堪能するなら「岸和田」地区がおすすめです!
商店街を疾走するだんじりを見ることが出来たり、必見の「やりまわし」スポットが多くあります。
そのため観光客も断然多く、身動きが出来ないぐらいに混雑してしまうので覚悟して下さいね。
混雑するのが嫌な人、雰囲気よりも迫力ある「やりまわし」を間近で見たい人は「春木」地区をおすすめします。

だんじりって何?

お祭りの名前になっている「だんじり」とは何のことでしょうか?
「だんじり」は、男たちがひいている木製の山車(だし)のことで、地方によっては、曳山(ひきやま)や屋台(やたい)などと呼び名が変わります。
岸和田で使用される「だんじり」の特徴は屋根にあり、多くの山車が段差のない一つ屋根なのに対し、岸和田のものは大小2つに分れた2段の形になっています。
また、大きさは高さ4m、重さ4t。総ケヤキ造りで精巧な彫刻が施されており、一体造るのに1億円かかるとも。
ちなみに、「だんじり」を漢字で書くと「地車」になるのですが、これは当て字であり、一般的には地車の読みは「じぐるま」になります。

由来や歴史

岸和田だんじり祭は、約300年前の江戸時代(1708年)に、岸和田藩主(岡部長泰/おかべながやす)が京都伏見の稲荷神の分身を三の丸神社に移し、穀物などの豊作を祈願し行った祭り(稲荷祭)が起源だとされています。
当時の祭りは、狂言などを演じた後に三の丸神社へ参拝したとのことです。
その後、民衆が車輪を付けた台車に鳴り物を乗せて神楽獅子を舞うようになり、時代とともに形態が変化していくことになります。
現在の「だんじり」の特徴である「やりまわし」を行うようになったのは昭和に入ってからだそうです。

2018年の日程

岸和田だんじり祭りは、9月と10月に行われているのですが、9月に開催される9月祭礼曳行は、毎年、敬老の日の直前の土日と決まっています。
2018年の岸和田だんじり祭(9月祭礼)の開催日・スケジュールは、以下の通りです。
開催日
 2018年9月15日(土)~16日(日)

岸和田地区のスケジュール

【最寄り駅】南海電車「岸和田」駅

9月15日(土)6:00~22:00
6:00~7:30 曳き出し
9:30~11:30 午前曳行
13:00~15:00 駅前パレード
15:00~17:00 午後曳行
19:00~22:00 灯入れ曳行

9月16日(日)9:00~22:00
9:00~12:30 宮入り
13:00~17:00 午後曳行
19:00~22:00 灯入れ曳行

春木地区のスケジュール

最寄り駅:南海電車「春木」駅

9月15日(土)6:00~22:00
6:00~7:30 曳き出し
9:30~12:00 パレード・午前曳行
13:00~17:00 午後曳行
19:00~22:00 灯入れ曳行

9月16日(日)9:00~22:00
8:30~12:00 宮入り
13:00~17:00 午後曳行
19:00~22:00 灯入れ曳行

岸和田だんじり祭りの見どころと観覧場所

このお祭りの見どころは、だんじりを猛スピードで曲がり角に突入させ、ノンストップで曲がりきる「やりまわし」です。
スピードを乗せたまま、正確に角(辻/つじ)を曲がるかが、各だんじりの見せ場になります。
しかし、重さが4tもあるだんじりを全速力で走りながら操作することはとても難しいもの。バランスを崩し、軒先や電柱にぶつかってしまうこともしばしばあります。
それぞれのポジションでの役割をこなし、全員の息が合うと、きれいに「やりまわし」が決まるのです。

やりまわしを行う際の役割

「やりまわし」を行う際には、だんじりを曲げる役割がそれぞれに決まっていますので、どんなことをやっているかを知った上で見物すると楽しさも倍増です。
では、その役割について簡単に紹介していきます。

綱先(つなさき)・綱中(つななか)・綱元(つなもと)

だんじりの曳き手。綱の先頭から綱先⇒綱中⇒綱元の順となり、やりまわし時では、綱元がだんじりの曲がるラインを決め、ロスなく力を伝えなければならない重要なポジションとなります。

大工方(だいくがた)

一番の花形でもある、だんじりの屋根に乗って音頭をとっているのが大工方。
ただ屋根で躍っているのではなく、前方を監視し団扇を使って進む方向を指示しています。
だんじり後方の後梃子は前方が見えないので、屋根の端を団扇で叩いて進む方向の指示しているのです。
狭い路地に入ると細かな指示を出しているので、そこも必見ポイント。
屋根での踊り方にも基本形があり、左右どちらかの屋根で躍ると、ジャンプして反対側の屋根に乗り移り踊ります。これを繰り返しているのです。(※人によって違うこともあります)

前梃子(まえてこ)

だんじりの前面に突き出た2本の棒でコマの回転を制御し、曲がるきっかけをつくるのが前梃子です。
曲がり角に入る前に、どのタイミングで内輪の回転を抑えるかが難しく、とても熟練した技術がいるポジションになります。

後梃子(うしろてこ)

だんじりの向きを変える役割になるのが後梃子です。
だんじりの後ろの左右にくくりつけられた綱を引いたり押したりすることで方向を変えることができます。

それぞれの連携がうまくいくと、猛スピードのだんじりが「スーっ」ときれいに曲がるのです。
すると「うおーっ!!」と歓声があがり拍手喝采、感動ものですよ!

次は、そんな迫力ある「やりまわし」が見られる場所の中でも、特におすすめしたい観覧場所をご紹介していきます。

やりまわしのおすすめ観覧場所

岸和田だんじり祭のやりまわしを「見物するならココ」というおすすめの観覧場所を5ヵ所ほどピックアップしました。
人気のあるスポットだけに見物客も多くなりますが、大迫力のやりまわしが見れますよ!

カンカン場(岸和田港交差点)

やりまわしを見るなら絶対にココというほど超有名なスポットになります。
有料の観覧席もこの場所に設置しているので、各町のだんじりも特に気合いが入る場所です。
混雑は避けられませんが、初めての方やどこで見ようか迷った時は、ここで見物すると良いでしょう!


おすすめ観覧スポット地図(カンカン場)

こなから坂

坂をかけあがるだんじりを見るならココ。岸和田市役所前の坂道になります。
重さ4tもあるだんじりを坂道で曳くことは、曳き手にとって辛い場所でありますが、そんなことを微塵も感じさせない動きに感服です。
宮入りする15のだんじりが通る場所でもあります。(※2日目の午前9時からの宮入りコースになっています)
おすすめ観覧スポット地図(こなから坂)

境町S字

やりまわしの難所といわれる堺町S字。紀州街道の「らんかん橋」を西に進んだところにあります。
だんじりを細い路地で右に左に曲げることは、とても難しく角となる家に激突することもたびたびあります。
そんな迫力あるシーンを見られるスポットだけに、成功した時の感動は他では味わえません。


おすすめ観覧スポット地図(堺町S字)

本町S字

岸和田本町郵便局の北に位置している本町S字。
堺町S字と同様に迫力あるだんじりが見られる場所です。左右に揺れながらS字を曲がっていくのですが、見ている方もドキドキしてしまいます。
ここから南に下っていくと「こなから坂」に行くことが出来るので、この場所とセットで見物しても良いでしょう!
おすすめ観覧スポット地図(本町S字)

小門・貝源

だんじりは、いち方向に曲がっていくことが多いのですが、この場所では左右に分れて曲がっていきます。
つまり左回りのやりまわし、右回りのやりまわしが同時に観覧することができ、写真を撮るには絶好の場所となるわけですが、人気のあるスポットだけに早めの場所取りが必要です。
おすすめ観覧スポット地図(小門貝源)

見物する際の注意事項

岸和田だんじり祭は、勇ましいお祭りであるがゆえに、危険と隣り合わせです。
事故やケガがないように、見物される方は以下のことを十分に理解し楽しんで下さいね!

①お祭り関係者、警察官の方の指示には従うこと。
②脚立や踏み台に乗っての見物は絶対にしないこと。
③雨天の場合でも傘をさしての見物はNG。レインコート、カッパなどを着用のこと。
④喫煙しながらの見物はNG。
などなど。

詳細は、岸和田市公式ウェブサイトへ

悪天候(台風)の場合は開催されるの?

一年をかけて準備してきたお祭りだけに、少々の天候不良で中止になることはありませんが、台風接近などの暴風雨により安全の確保ができないと判断された場合は、やむなく中止となります。
過去にも台風や落雷により試験曳きや夜間曳行が中止になったことがあり、その決定は原則、町ごとで判断するとのことです。
雨天が予想される場合は、レインコートをお忘れなく!

最後にひとこと

岸和田という地名から「怖い」「気性が荒い」といったイメージを持つ人もいるかと思います。
これは「だんじり祭り」の印象が強いからかもしれません。
そういった誤解を解く目的で、岸和田市はJR大阪環状線を走る電車1編成に「住みよい岸和田」をPRした広告で埋め尽くして、イメージアップ作戦を行いました。
そこで紹介されたギネス認定された世界一甘い桃「包近(かねちか)の桃」や甘味の強いニンジン「あやほまれ」などの特産品は、認知度も上がり、少しずつ岸和田のイメージが変わりつつあるようです。
今後も男気あふれる人たちが同市のお祭りを支えつつも、皆から愛される岸和田を目指して欲しいと思います!

スポンサーリンク

スポンサーリンク

 - 9月の行事, お祭り , , , ,